iPhone @ 05 July 2008, “4 Comments”

Mac OS Xの次期バージョンからは、ユーザの音楽ライブラリにアクセスできるのは、iTunesとQuickTime、およびその他のApple謹製のソフトウェアだけになります。

と発表されたと想像してください。どう思いますか?

前回のポスト「iPhoneは『プログラミングのできるウォークマン』ではなかった」は、予想以上に反響がありました。iPhone内の音楽ファイルにサードパーティーのアプリからもアクセスできるようにしてほしいという要望に対して、賛同のコメントまで多数頂きました。ありがとうございました! 新しい音楽の可能性の芽を摘んでしまうことに対する僕の問題意識が伝わったようでうれしいです。

はてなブックマーク上でのコメントを見てると、「なぜ?」「もったいない!」という意見と、「Appleだから仕方ない」といったあきらめの感想にまじって、「そういうの、逆ギレって言うんじゃないの」という意見が… :-) そんなに風に考えたことがなかったので、非常に興味深く拝見しました。確かに表面上だけを捉えると、「勝手に幻想を抱き、それが叶わなかったことに対して怒っている」、という単なるイタい人なのかもしれませんね。

自分がなぜそこに気づかなかったのか。考えてみると、僕自身はiPhoneをプログラミングのできるウォークマンという以前に「手のひらサイズのOS X」「小さいMacとして捉えていました。iPhoneが最初に発表されたときに、まず興奮したのは、あのサイズのデバイスで自分のソフトウェアが動かせる、外に持ち出せる!という点です。「電話」というのはほとんど二の次、三の次でした。今でもその視点は変わっていません。Mac上でプログラミングをしてきたひとならこの気持ち、分かってくれるはず。

実際、Appleのプレスリリースのなかにも、「iPhoneはOS Xをスモールサイズに…」という宣伝文句があったはず。ところが… ふたをあけてみると実際はかなり違っていた、というわけです。


“詳解 Objective-C 2.0″ (荻原 剛志)

Tags: ,
iPhone @ 01 July 2008, “12 Comments”

僕がアメリカに行っている間に、「いつか音楽と呼ばれるもの」がアップデートされてました。今回は先日のIAMASでのプレゼンテーションの記録です。僕のバタバタなプレゼンと、プレゼン後の赤松さんとのディスカッションの模様をすべて観ることができます。お時間があれば、ぜひチェックしてみてください。

後半のiPhoneについてのディスカッションの中で、iPhoneの最大の魅力はiPhoneが「プログラミングのできるウォークマン」だということにつきるという趣旨のことを言いました。つまり、新しい音楽の聞き方/楽しみ方を、消費者に一番近いレベルで提案することができる。しかもそれが、一介のプログラマにも (SONYやAppleの開発者/デザイナでなくても)解放されている、という点に注目しているという話でした。ところが、iPhone SDK(開発キット)を触っていく中で、これらが実は「幻想」であったことに否応なしに気づかされました。

というのも、ユーザがiPhone内に保存しているmp3などの音楽ファイルへのアクセスが完全に禁止されているためです。つまり、ユーザがiTunesを経由してiPhoneにロードした音楽ファイルを、自作のアプリケーションから再生することができない、ということです。この制限によって、例えば次のようなアプリの制作が非常に困難になりました。

  • DJ/マッシュアップ – ユーザが持っている音楽を自由にミックスするアプリケーション
  • 音楽レコメンデーション – 加速度センサを使って取得したユーザの歩く/走るスピードに合わせてちょうどいいテンポの曲を自動的に選択してくれるアプリケーション
  • 語学 – 外国語のダイアログをスピードダウンして再生するアプリケーション


“The iPhone Developer’s Cookbook: Building Native Applications for the Iphone (Developer’s Library)” (Erica Sadun)